家庭と医療現場に二人三脚の医療サービスを提供する人工知能-MEDWHAT

CATEGORY: GENIUS

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シリコンバレーに拠点を置くMedWhatは医療分野で人工知能の活用の場を広げている。Medwhat’s AI Personal Medical Assistantは家庭環境で人工知能が”EMR(電子カルテ)”を用いて医科的な質問をユーザにする事で、手ごろに健康状態を確認することを可能にした。これによって退院後の患者の再入院率を下げる貢献をしている。
MedWhatは家庭環境への医療サービスだけにとどまっていない。MedWhat’s AI Doctorは医者、看護師、病院と言った医療現場での“死角”を人工知能で補う事で、医療事故やヒューマンエラーを軽減することに役立てている。

MEDWHATは医療に関するより高度な会話を提供する

アメリカでは保険と医療への需要が拡大している。医療産業には安価でいて、かつ質の高い治療の提供が求められている。医療現場に目を向けると、ほとんどの医療従事者は日々、患者のケアと繰り返しの問診に時間を追われているのが現状である。
この課題にスタンフォード出身の専門家チームは注目した。彼らは医療従事者を支援したり、成果を改善したり、コストを削減する、最新技術の機械学習と人工知能を駆使した患者中心のソリューションを開発した。しかもそのサービスと言うのは、私たちがアプリに質問するだけでよいのだ。
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MedWhatとの会話
(出典:MedWhat公式ページ

さあ、会話しよう

アップルのSiriに始まり、マイクロソフトのCortanaやアマゾンのEchoまで、日常生活の中でアプリと会話をするのは一般的になってきている。しかし、これらの会話ポッドは、日常的な会話を楽しんだり、ちょっと困ったことを助けてくれるのには役立つ。その一方で、医療などの専門性が高く問われる分野では、まだまだ活用できないのも事実である。
Devesa氏はこうした会話ポッドの現状と、医療産業への伸び続ける需要に商機を見出した。彼はスタンフォードの同僚Dr.Mark Munsen(生物医学情報科学研究所 所長)らとMedWhatを設立し、患者、医療従事者、医療団体、保険会社の需要に合うソリューションを提供し始めた。
“医者と患者の交流は医療モデルの中心的な役割を果たしている。しかしその需要は仕組みに大きなひずみをもたらしている。私たちは人工知能を使って、患者がいつでも問診を受けられる便利でカスタマイズされた方法を提供したかった。”とDevesa氏は言う。

あなたのポケットに掛かりつけ医

MedWhatは患者に医学的な質問に信頼のおける回答、健康維持のためのリマインダやフォローアップ、ウエラブル機器などからの運動データを単に蓄えるダッシュボードと言ったサービスを提供してくれるアプリである。アプリは“アルコールと一緒に薬を服用しても安全ですか”とか、“今日私はどのくらい走ったか”と言った単純な質問の受け答えをするものである。
アプリとの交流は至ってシンプルに見えるが、その裏では信頼のおける情報源や同じ分野の専門家により査読された専門誌などと言った膨大なデータベースが活用されている。さらにアプリと交流を繰り返すことで患者個人に特化した健康に関する心配や課題を学び、それぞれの生活様式に密着した回答ができるようになっていくのである。
“この情報を使えるようにしておくだけで、個人の健康に大きな影響をもたらすことができる。医療制度に費用や影響を与えずに、個人の介護者と相談できる事は多くの利点を与えてくれる。”とDevesa氏は言う。
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(出典:MedWhat公式ページ

介護者の能力を最大限に引き出す

“人工知能”による医療サービスの提供で、医療従事者の仕事が奪われたり、医療サービスの質が低下すると言った懸念がきっと出てくるだろう。しかしDevesa氏は会話ボットが医者と置き換わるなどと言う心配は無用と言う。
“MedWhatは情報を提供するのであって診断するのではない。人々は医者の技能と経験に頼り続けるだろう。しかし、どんな最良の医者でさえ、最新の研究すべてを知っているわけではない。MedWhatは医者に患者が素晴らしい治療を受ける別の手段を提供するだけなのだ。”
加えて、MedWhatは介護者の好みに合わせてカスタマイズできる。“医療の専門家が患者との定期的な交流をせずとも、自分たちの方針にあった治療を継続することを可能にしてくれる。”

健康の仕組み

2013年にMedWhatを発売して以来、保険会社、病院、テレヘルス顧客、製薬会社、そして医療団体と言った広範囲に及び注目を浴びている。資金は180万ドルにまで達し、2016年にはその技術と販売効果を加速するためにシアトルのマイクロソフトベンチャーアクセラレータに加わった。
MedWhatチームは多くの病気に対する治療を助ける賢明なソリューションを開発したと確信している。そして強みは、ずっと賢くなり続けることだ。

会社概要

会社名 Medwhat.com, Inc
CEO Arturo Devesa
設立年 2010年4月
拠点 シリコンバレー
社員数 11-50人規模
事業内容 医療用人工知能開発
主な商品 MedWhat’s AI Personal Medical Assistant, MedWhat’s Artifical Intelligent Doctor
会社URL https://medwhat.com/
沿革 2010年4月 創業
2011年4月 フロリダ・アトランティック大学のビジネスプランコンペで3万ドルを獲得する
2012年1月 パロアルトに拠点を構える
2013年1月 Apple itunes, iphone appストアの医療分野で取り上げられる
2013年9月 Morgenthaler Venture’s Health 2.0 DC to VC で最終候補に選ばれる
2015年5月 mHealth Grand Tourにイノベーションパートナーとして参画する。
2016年2月 機械学習に特化したスタートアップ 10企業の一つに選ばれる
2016年5月 マイクロソフトアクセラレータ機械学習デモデイでMedwhat live demo実施

メンバー紹介

Arturo Devesa

Arturo Devesa
CEO・創業者
Devesa氏はデータ科学研究者であり、医療起業家でもある。スタンフォード大学医学の研究員を経て、スタートアップ促進のStartX, StartXMedに参画。フロリダ・アトランティック大学で学び、金融学士(‘06)、MBA(’09)、数理経済および計量経済学の理学修士(’11)を修得した。2012年にパロアルトに引越し、スタンフォード大学でmedwhat技術の研究開発に励み、シリコンバレーで会社を成長させている。

Dr. Mark Musen

Dr. Mark Musen
スタンフォード大学医学学校 生物医学情報科学研究所 所長、 Medwhat相談役
Dr. Mark Musenは医学教授であり生物医学情報科学の研究員である。スタンフォード大のBio-Xの一員であり、1992年から生物医学情報科学研究のスタンフォードセンター所長を勤めている。生物医学存在論に関する国立センターの治験責任医師を2005年より歴任している。
主な受賞歴:General Chair, Association for Computing Machinery Conference on Knowledge Capture (K-Cap ’11), Elected Member of Association of American Physicians (2010) 他多数。

Sasidhar Madugula

Sasidhar Madugula
スタンフォード医学学校 医学博士
Madugula氏はスタンフォード医学学校で神経科学を専攻する医学博士の3回生である。スタンフォードに先立ち、オックスフォードで臨床神経科学の博士号を、シカゴ・イリノイ大学で生物工学の学士号を獲得している。現在はE.J.Chichilnisky教授と網膜の電気生理学を研究している。

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SAKIGAKE編集部

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