大麻の「香り成分」で医療に革新をーEybna Technologies Ltd.

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世界各国で合法化の動きが加速している医療用大麻(マリファナ)。

過去の研究によると、大麻には鎮痛・鎮静・抗がん・食欲促進作用などがあり、がん・うつ病・アルツハイマー・パーキンソン病・線維筋痛症・多発性硬化症を含む250種以上の疾患に効果があると言われている。加えて、副作用も少ないとされており、大麻は今後医療ビジネスにおいて重要な位置づけになると認識され始めている。しかし、日本のように「大麻=危険な薬物」というイメージが今でも根強く、解禁に難色を示している国も少なくない。

イスラエルに拠点を置くスタートアップ企業、Eybna Technologies社は非合法の国でも大麻を利用してもらうべく、安全な成分のみを抽出する事に成功した。

テルペン抽出で輸出可能に

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(出典:Eybna公式ページ
イスラエルは医療大麻において世界トップクラスの技術力を誇っており、製品開発・研究が盛んに行われている。国内ではすでに、22,000人を超える患者が大麻治療を受けている。

Eybna社はこの世界最先端のノウハウを生かし、大麻からテルペン(Terpene)と呼ばれる成分を抽出、テトラヒドロカンナビノール(THC)など精神作用(多幸感・酩酊感)を引き起こす物質を排除する技術を開発した。それにより、大麻由来成分でありながら、規制されている国にも輸出する事が可能となったのだ。

同社メンバーであるAviv Junno氏は、オンラインサイトMagazine MNのインタビューで、「当社が扱っているテルペンは完全無添加で、規制対象となる成分は一切含まれていない。100%合法で安全なので、世界中に出荷できる」と話し、外資系製品メーカーとの取引も実際に行われている。

患者2,000人以上に肯定的な結果

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(出典:Eybna公式ページ
テルペンとは植物の精油に含有している有機化合物であり、芳醇な香りと風味を持つ。主にアロマオイルや香水で重宝される成分だ。大麻だけでも約300種類発見されている。

さらにEybna社独自の研究により、大麻から抽出されたテルペンは香りだけでなく、他の成分と組み合わせる事で、様々な疾患を改善させる役割があると明らかになっており、非常に汎用性が高い。イスラエルで2,000人以上の患者を招き治験を行ったところ、経過が極めて良好だったという。

同社は医療大麻のイノベーションにおいて、今後テルペンという成分が新たな重要基盤になるのではないかと期待を寄せている。Junno氏は、「合法的に大麻成分を輸出する事で、Eybna Technologiesは世界で初めてグローバルな大麻ブランドを確立する事が可能だ。今後は成分だけでなく、複数の大手企業と組んで大麻製品を世界に向けて開発していきたい」と、将来のビジョンについて意気込みを語った。

大麻の匂いに馴染みのない国を巻き込んで、どこまでビジネス展開していけるか。今後もEybna社の動向に注目したい。

会社概要

会社名 Eybna Technologies Ltd.
CEO Nadav Eyal
設立年 2014年
拠点 イスラエル
社員数 11-50人規模
事業内容 大麻由来テルペンの研究および開発販売
主な商品 大麻由来テルペン
会社URL http://www.eybna.com

メンバー紹介

Nadav Eyal

Nadav Eyal
創業者・CEO

Benjamin Eytan

Benjamin Eytan
創業者・COO

Aviv Junno

Aviv Junno
VP ビジネス開発担当

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SAKIGAKE編集部

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海外のスタートアップ、テクノロジーに関する最新情報を発信していきます。 海外の起業家たちが、何の課題に目を向け、どんなことを仕掛けようとしているのか。 最新技術だけでなく、未来を創ってきた人や、これから未来を創ろうとしている人の生活・人生もご紹介します。
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