神経科学を利用して広告効果を高めるーSCM Neuroscience

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SCMニューロサイエンス(以下SCM) は神経科学のエキスパートであり、その蓄積された知識を実生活にどのように役立てていくのかを研究してアドバイスをしています。特にニューロマーケティングの分野に強みを持っています。

ニューロマーケティングとは何か?

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(出典:SCMニューロサイエンス公式ページ

ニューロマーケティングとは、神経科学を適用したマーケティング戦略です。脳の映像化、スキャニング、またはその他の脳活動を計測するテクノロジーを使用します。

ニューロマーケティングは人間の感情を観察し解釈することによって、マーケティングの刺激のインパクトをより深く理解することを目的としています。ニューロマーケティングを後ろ盾る論拠は、人間の行う決定は意識的なプロセスではないということです。そして商品やサービスを購入したいという意思は感情のプロセスであり、そのプロセスにおいて脳は意思決定に加速をつけるために論理的な回路を通らずに直観的に反応します。

EEG(脳波)テクノロジー

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128チャンネルのEEG
(出典:SCMニューロサイエンス公式ページ

SCMの128チャンネルのEEGは、ニューロマーケティングの分野で最も進んだテクノロジーです。これは脳全体を映しだし、脳の様々な部分で起こる脳波の動きを全体的に網羅します。脳がどのように刺激に反応するかを理解するためには、脳全体の計測が重要です。より少ないチャンネル(16または64)のEEGテクノロジーではこういった計測ができません。

神経科学を使って商品の広告効果を高める

SCMの現在の主要なプロジェクトは神経科学を使って商品の広告効果を高めることです。例えば広告効果を高めようと多くの企業は消費者に対してアンケートを取ることを考えるかもしれまん。こういった方法はある程度の効果はありますが、人はアンケートに答えるときには、意図的ではないにしても直観的に感じたことを正確に答えられない可能性があります。それは理性あるいは論理的な思考というフィルターを通して元々の感覚を変形させてしまうからかもしれません。SCMは人々が広告に関してどのような反応をするのかを、脳の働きを捉えて人々の広告に対する直観的な反応を検知します。SCMではニューロマーケティングを利用して、広告、ブランド、商品、パッケージ、その他のマーケティングといった広告要素に対する被験者の反応を計測します。

SCMのアイトラッキングテクノロジーは、眼球の動きを検知するシステムと、引き出された被験データを体系化しそれらを統計に変換するプログラムで構成されています。そのテクノロジーで私達が今まで得られなかった情報にアクセスできます。テレビ映像あるいはウェッブサイトのどの部分(または商品)に被験者が焦点を当てているか、すなわち彼らがテレビを見ているときあるいはウェッブサイトをチェックしているときにどこに注意して見ているか、一番時間長く見ているのはどの映像なのかといった情報です。

盲目の人に対象物への認識感を与える

SCMの研究開発は医療の領域にも及びます。盲目の人は本人の前にある対象物を手で触れることで感知します。または杖を動かして歩く先の障害物を検知します。SCMはこういった人々に視覚を与えようと試みています。盲目の人が手を伸ばしたり、杖を動かしたりしなくても、前にある対象物に対する感覚を神経科学を通して呼び起こそうとしています。驚くべきことに盲目の被験者のうち100%が前にある対象物を認識できると感じています。そして40%の被験者が対象物が見えると感じています。

バイタクトは、盲目の人々がまるで点字で彼らの前の状況がわかるかのように、彼らの手によって物が見えるようにできる革命的なデバイスです。バイタクトは、サングラスと手のひらサイズで200グラムの触覚刺激パッドで構成されています。サングラスの中心にはマイクロカメラが装備してあります。そしてリアルタイムでその人の前の眺めを点字状の画素格子に変換し、それによって盲目の人は手によって物の形を認識できるようになります。

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(出典:SCMニューロサイエンス公式ページ

これを利用する盲目の人は8メートルから10メートル離れている対象物を認識できます。そして100%の人がそのデバイスで対象物を認識する一方、40%の人が刺激を受けたときに物が見えると感じます。現在スペインでは70人がこのデバイスの恩恵を受けています。

会社概要

会社名 SCM Neuroscience
共同創設者 Dr. Tomás Ortiz Alonso、Dr. Anahi Serra、Dr. Ana María Martinez、Mark J. Dodson
設立年 2014年
拠点 マドリード、スペイン
社員数 1-10人規模
事業内容 神経科学の分野で専門的アドバイスを提供。特にニューロマーケティングに強い。
会社URL http://www.scmneuroscience.com/

メンバー紹介

Dr. Tomás Ortiz Alonso

Dr. Tomás Ortiz Alonso
共同創設者
オーティス アロンソ博士は医学と心理学の博士です。そしてマドリード コンペルテンセ大学の医学部の精神医学、心理学分野の教授です。彼は認識神経科学、神経心理学、医療心理学と精神医学に関わる教示と議論に、30年以上も捧げてこられました。これらの分野に関連する26以上の博士論文を監督されてきました。

Dr. Anahi Serra

Dr. Anahi Serra
共同創設者
セラ博士はマドリード コンペルテンセ大学医学部から神経科学においてPhDを取得しました。彼女の専門は臨床精神医学、神経心理学リハビリテーションそして全身トレーニングです。彼女の職業上の経験は、精神医学とリエゾン精神医学の分野にあり、脳損傷、機能障害または身体疾患から起こされる精神障害をもつ患者の治療に当たってこられました。

Dr. Ana María Martinez

Dr. Ana María Martinez
共同創設者
マルティネツ博士はマドリード コンペルテンセ大学の卒業生であり心理学の博士号をもっています。彼女はコロンビアにある教皇立ハベリアナ大学からの法医学神経心理学の卒業証書を保持しています。そしてコロンビア カトリア大学の心理学校で神経心理学と精神生理学の教鞭を取ってきました。

Mark J. Dodson

Mark J. Dodson
共同創設者
マークはコロンビア大学のインターナショナル パブリック アフェアーズ大学院を卒業しました。
そこで彼はMBAとMIAの2重プログラムに参加しました。彼は更にサンダーバード国際経営大学院でのマーケティング専攻でMBAを保持しており、EAE ビジネススクールからオンラインマーケティングとEコマースからもMBAを取得しています。

Dr. Juan Matías Santos

Dr. Juan Matías Santos
コンサルタント
サントス博士はアタカマ大学(チリ)の神経科学の教授であり、キャンデラリア病院(コピアポ、チリ)の精神医学、神経科学部の理事長です。彼はコルドバの J ロバート ケード基金(アルゼンチン)の神経科学部の理事長でもあります。更に彼はマイモニデス大学の精神医学の教授であり、そこで神経精神医学の修士課程を担当しています。

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SAKIGAKE編集部

SAKIGAKE編集部

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