乾燥地農業を救いたい!~鳥取再資源化研究所 佐藤 重臣氏~前編

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今回は、鳥取再資源研究所で国際事業部統括として活躍されている佐藤氏に出展中のNEW環境展にお邪魔してインタビューさせて頂きました。

ご自身のビジョンや興味に併せてキャリアを変更されてきた佐藤氏。前半では、鳥取再資源研究所に参加されるまでのキャリアについて、後半では、国際事業部統括として参加されてから現在に至るまでの活動について語って頂きました。

競争の激しいインドでのSE時代

―本日は宜しくお願い致します。過去の経歴についてお話頂けますでしょうか?

私は、システムエンジニアとしてキャリアをスタートさせました。NTTデータという会社に3年間在籍し、日本でエンジニアとして1通りの仕事は経験した後、インドのバンガロールにあるIT企業から声をかけて頂きました。当時の日本ではまだ知られていなかったのですが、グローバルではITといえばインドの認識が強く凄く魅力的でしたし、国自体も凄く伸びていたので面白そうだという事で転職しました。

―面白そうですね!その会社はいかがでしたか?

出来る人ばかりで凄く刺激的でした。何より驚いたのが、毎月1000人程のメンバーが入ってくるので入れ替わりが激しかったことですね。彼らと一緒にやって成長していかないといけない環境で、凄いプレッシャーでしたが、成長できる環境で良い経験となりました。

そこには1年半在籍し、SEとしてのキャリアが5年程になった時、他のスキルを得たいとの想いが強くなり転職を考えました。

セネガル訪問。日に日に強まるアフリカへの想い

―それで次はどんな職種に就かれたのですか?

元々学生時代からコンサルタント業務に興味があった為、現在PwCの戦略部門となっている会社に転職し戦略コンサルティングに携わりました。またこの転職の前に今のキャリアに繋がる出来事がありました。

―それは何でしょうか?

転職する前に1カ月半ほどの期間を設けて世界1周旅行をしたのですが、その時に初めてサブサハラアフリカのセネガルを訪れました。

セネガルが自分にとっては凄く魅力的に感じたのです。インドにいた頃、テクノロジーとビジネスは世界を変える、国を変えるという事を強く実感していました。貧しい国ではありましたけれど、テクノロジーという強みを持ってそれをビジネスにすることで経済が伸びる、また雇用も生んでいる。そういう事実がある中でそれと同じことをアフリカでもやれるのではないかとセネガルにいた時にふと思ったのです。

戦略コンサルティングをやりながらも機会があれば、アフリカでビジネスがしたいと考えていました。

―旅行がきっかけでアフリカでのビジネスの想いが生まれたのですね。それでいつ頃からアフリカでビジネスすることになったのでしょうか?

ある日、国際協力銀行(JBIC)が中途採用の募集をしていることを知りました。ここならばアフリカというフィールドでビジネスが出来るのではないか、と感じ参画しました。

以前インドで働いていた実績があった為、当初はインド配属となります。しかし、その後ずっとアフリカ担当を希望し続け、晴れてアフリカを担当させてもらうことになりました。JBICの役割は日本企業の途上国進出をファイナンスの面で手伝うという事なのですが、業務を行っていて銀行として出来る事の限界を感じるようになりました。

―銀行の限界とは何でしょうか?

アフリカ進出に利用できる融資や出資のメニューを準備しても、日本企業は、興味はありながらやっぱりアフリカへ出てこれないのです。当時は前例がほとんどありませんでしたし、多くの日本企業は並んで様子見という状況でした。

セネガルでMBA取得!コンサルティング会社の設立

―それでどうされたのでしょうか?

アフリカに進出する日本企業・人を増やすために前例が必要であれば、自分でアフリカに行ってビジネスをし、前例を作ればいいと考えました。

しかし、コネ社会のアフリカでいきなり行って0から人脈を作っていくのは、時間が掛かります。そこで現地のビジネススクールに通うことにしました。ビジネス関係者と会えるはずだし、その間にコネも出来る、仮に起業できなくてもMBAホルダーになれると考えたからです。

―ビジネススクール後は、いよいよ現地で起業となったのでしょうか?

1年間のプログラムを終えて無事MBAを獲得したのですが、当時結婚しており2人の子供もいて、家族がアフリカに残るのは厳しいという事で日本に帰ることになりました。

ただ、アフリカをキャリアから切り離したくなかったこともあり、当時はあまりなかった、日本企業のアフリカ進出のコンサルティングを行うアフリカビジネスパートナーズという会社を個人事業主として始めました。

鳥取再資源化研究所のパートナーとしてセネガルへ

―そこから上手くアフリカの仕事へと繋げることが出来たのですか?

そうですね。JICAの活動なども手伝っていたのですが、ある日本企業のアフリカ進出及び現地実証、ビジネス化のお手伝いをするという入札がありました。その対象国がセネガルとの事でこれは自分しかいないと思い、手を挙げた結果、パートナーとして選ばれました。その支援先というのがこの鳥取再資源化研究所でした。

―すごい出会いですね!それでセネガルではどの様な活動をされていたのでしょうか?

セネガルでお付き合いしていく中で、ポーラスαというガラスリサイクルの商品で土に混ぜると節水でき、かつ収穫量が増えるという面白い技術に出会いました。実証実験の結果が凄く良かったので「これは凄い技術だ」と感動しました。

実験プロジェクト終了後も、セネガルで活動を継続していたのですが、所得も低く農家自体もさほど多くないセネガルでは、事業の継続は難しいという判断に至りました。

後編へ続く)

プロフィール

佐藤 重臣 – Sato Shigeomi –

2001年に東京大学文学部卒業後、国内IT企業→インドIT企業→米系戦略コンサルティングファーム→国内政府系金融機関→セネガル留学を経験。
セネガル留学からの帰国後は、日本をベースとして、日本企業のアフリカ進出支援コンサルティングや情報発信を行うコンサルティングオフィス「アフリカビジネスパートナーズ」を設立。
現在は、鳥取再資源化研究所の国際事業部 部長としてアフリカを含む海外事業の立ち上げ・拡大に注力している。

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SAKIGAKE編集部

SAKIGAKE編集部

海外のスタートアップ、テクノロジーに関する最新情報を発信していきます。 海外の起業家たちが、何の課題に目を向け、どんなことを仕掛けようとしているのか。 最新技術だけでなく、未来を創ってきた人や、これから未来を創ろうとしている人の生活・人生もご紹介します。
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