生きる基盤、水。水処理スタートアップ3選

CATEGORY: SAKIGAKE

TAG:

私たちの生活の基盤となる水。
しかし私たちが使用できる水の量は、地球上にある水の約0.01%、わずか10万㎦と言われています。日本に住んでいる私たちにとっては、どこにでも水があるという環境が当たり前であり、その資源が限られていることに気づいていない人たちも多いのではないでしょうか?

本稿では、今後の人口増加などで更に高まる水需要に対して危機感を持ち、水処理技術により課題に立ち向かうスタートアップを紹介します。

電気化学で排水を再利用-WTR Tec

WTR Tec社は、排水処理およびリサイクルを専門としたスタートアップ企業です。
設立以降、「フィルターを一切使わず、水中の不純物を分離させる」事をコンセプトとしており、同社の持つ技術はユニークかつ先進的です。

WTR Tec社が開発した分離技術は「電気化学」に基づいており、汚水に存在する懸濁物質を電気で凝集し、不純物を水面に浮上させるというもの。同社はこの2つのプロセスを「Electro-Coagulation(電気凝集法)」、「Electro-Floatation(電気浮揚法)」と呼んで、一つのマシンで同時進行させる事に成功しました。

今後どのような形でWTR Tec社の技術が拡がっていき、社会に貢献していくのか注目です。

限られた水資源を有効活用!膜蒸留を応用した水処理の新プロセス-memsys clearwater


memsys clearwater社は新たな水処理プロセスを搭載した製品memDistを開発しました。
memDistは膜蒸留(Membrane Distillation, MD)の技術がベースとなっています。

膜蒸留とは、簡単に言ってしまえば「微細な穴が無数にあいた特殊な膜を使ったろ過」。蒸留を利用した水処理は全般的に高純度の水を得られる方法であり、memDistはその純度を保ちながら、従来の蒸留プロセス以上の利点を有します。

memsys clearwater社が開発した水処理プロセスは、多様なニーズに対応できる画期的手法として期待されています。

小さな自然の力を利用した、低コストな汚水処理-Aquanos

Aquanos社は、微細藻類と呼ばれる小さな藻やコケなどの植物と、微生物を利用した汚水処理のプロセスを提供します。

藻類は光合成を通じて酸素を生みだし、微生物はこの酸素を使って呼吸をし、汚水のなかの有機物を処理しながら微細藻類の光合成に必要なCo2も生みだす。微生物と藻類、互いが互いの生活を支え合うエコロジカルなシステムを創りだします。

これまでに確立されてきた微生物による排水処理の技術を、Aquanos社は既存のテクノロジーをうまく組み合わせることで新しい段階へと引き上げました。2016年の春には、長く開発を続けてきたシステムを応用して、個人の農場に配置できる小型の廃水処理槽GEMINIを商品化。

世界各地で積極的な売り込みをかけているAquanos社に今後も注目です。

まとめ

私たちの生活に直接的、間接的にも深く関わる水。
本稿で取り上げたスタートアップたちは、いずれも違うアプローチで水処理技術を発展させています。今後世界レベルで問題になっている課題に対して取り組むスタートアップが、ますます増えていくことを期待します。

TAG ,

WRITER

SAKIGAKE編集部

SAKIGAKE編集部

海外のスタートアップ、テクノロジーに関する最新情報を発信していきます。 海外の起業家たちが、何の課題に目を向け、どんなことを仕掛けようとしているのか。 最新技術だけでなく、未来を創ってきた人や、これから未来を創ろうとしている人の生活・人生もご紹介します。
MEDIA |  |