見上げてみよう。宇宙で活躍するスタートアップ3選

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ヴェルナー・フォン・ブラウンという人物をご存知だろうか。20世紀後半に展開された米ソの宇宙開発競争の中心人物である。そんな彼は、次のような言葉を述べている。
『宇宙開発は、宇宙の広い未知の領域を探検するための単なる手段以上のものをもたらす。宇宙開発は、この地球上の生活を豊かにすることのできるものであり、その未来への可能性には限りがない。』

宇宙開発は何も遠い宇宙を扱うばかりでなく、身近な我々の生活を豊かにする技術の開発でもあるのだ。そして、時は流れて、21世紀。宇宙開発はもはや大国だけのものではない。宇宙開発を後押ししている民間企業は多い。そんな中で、本稿では宇宙開発に貢献する注目すべきスタートアップを3つご紹介したいと思う。

地球を見守る平和の鳥—Planet Labs

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まず、初めにご紹介するのは人工衛星によって地球の変化をいち早く察知するPlanet Labs社である。その察知する地球の変化は大局的なものだけでなく、局地的なものにまで対応するのが強みと言えよう。例えば、アマゾンで陸に乗り上げてしまったイルカの群れを観測し、迅速に救助に向かわせたという事例もある。また、Planet Labs社が最も効果を発揮するのは自然環境における観測であろう。自然災害の状況を宇宙から迅速に察知し、最小限の被害になるよう対策を講ずることが可能となる。宇宙から地球の細かな部分まで観測・察知してくれるシステムは、人口が増加していくこれからの地球にとって更に重要となるはずだ。

宇宙空間での付加製造スペシャリスト-Made In Space, Inc.

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次にご紹介するのは、いわば『宇宙における地産地消』を推進するMade In Space社である。国際宇宙ステーションなど宇宙空間で必要なものを随時ロケットで送っていては時間と費用がかかりすぎる。そういう問題を、無重力空間でも使える3Dプリンターを使って、必要なものを生み出すことで解決するのがこの企業である。さらに、消耗品は3Dプリンターで作り、不必要になれば、また、原料に戻す仕組み作りも整っており、再利用が可能となっている。このようなエコシステムは地球上の生活でも見習う点が多いだろう。

気球に乗って宇宙の遊覧飛行へ-Zero 2 Infinity

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最後にご紹介するのは、宇宙遊覧飛行を『気球』で可能にしているスタートアップ、Zero 2 Infinity社だ。宇宙へ行く方法もロケットだけでなく、気球という方法もあるのである。そして、更に興味深いのはこの気球、何も人を宇宙に連れて行くだけでなく、超小型人工衛星の打ち上げにも一役買っており、衛星打ち上げのコスト削減を実現している。宇宙に行く方法をより柔軟に考えるきっかけとなる企業と言えよう。

まとめ

以上、宇宙で活躍する3つのスタートアップをご紹介した。ここで注目すべきなのは、宇宙開発事業というのは宇宙の神秘や不思議の解明にだけ焦点を当てている、ということではないということである。共通しているのは、冒頭でヴェルナーの言葉を借りて述べたように、「地球上の」我々の生活の豊かさの向上につながるという点であろう。宇宙を知るということは、我々人類の可能性を知るということなのかもしれない。21世紀のさらなる宇宙開発と人類の生活の豊かさの向上が楽しみである。

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SAKIGAKE編集部

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海外のスタートアップ、テクノロジーに関する最新情報を発信していきます。 海外の起業家たちが、何の課題に目を向け、どんなことを仕掛けようとしているのか。 最新技術だけでなく、未来を創ってきた人や、これから未来を創ろうとしている人の生活・人生もご紹介します。
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