新型カテーテルの先駆け- Fidmi Medical

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人間に限らずあらゆる生物にとって身体に栄養を取り入れる事は生きていく上で重要な要素だ。しかし、複合硬化症やパーキンソン病を患っている人にとっては、食道が機能せず栄養を摂取する事が困難になる。PEG(経皮内視鏡的胃瘻造設術)カテーテルは、そういった患者の為に食道の役割を果たすチューブだ。体内を通ることなく外部から胃腸へ直接栄養を摂取できる仕組みである。しかし、そこには多くの問題点が挙げられていた。その問題を分析し、解決に取り組んでいるのが、2014年にイスラエルで創設されたFidmi Medicalだ。掲げる目標は「カテーテルの安全性促進と低価格化」だ。

安全性と負担軽減を考慮した低輪郭PEGカテーテル

Fidmi Medical_1

多くの医者は通常”6ヶ月でカテーテルの交換が必要である”と考えている。理由としてはチューブの損傷や詰まりを予防する為だ。しかし、患者にはその交換が大きな負担となっている。胃腸器官への貫通、場合によっては腹膜炎を起こす場合もある。その主な原因がチューブの損傷を防ぐために設けられた固く丈夫なバンパーだ。また、カテーテルの交換は時間が掛かる為、入院する場合も出てくる。その費用も利用者には負担となってしまっているのだ。

そういった問題を解消する為に、Fidmi Medicalは低輪郭PEGカテーテルの開発に取り組んだ。丈夫な内部バンパーには取り外し後に胃の内部で自然に消化できる素材を使用。それによりバンパーに柔軟性が加わり、通常取り換え時に患者が抱える痛みを和らげる事に成功した。外部バンパーも柔軟な物に代えて、患者個人に合わせられるようになった。その外部バンパーと連結するチューブは使い捨てではあるが、詰まりを軽減し長く使えるようになった。

介護士の友人は、”カテーテルの交換が患者にとっても介護士にとっても負担になる”と話す。しかし、Fidmi Medicalのように、その点に気づき改良を促すという動きは、介護士にも利用者にも心強いものなのではないか、と私は感じる。世界的に高齢化が進み病気も多様化している中、PEGカテーテルの必要性は今後も伸び、Fidmi Medicalの存在意義も比例して高まっていくだろう。

会社概要

会社名 Fidmi Medical
CEO Shahar Millis
設立年 2014年10月
拠点 イスラエル ミスガブ
社員数 10人
事業内容 カテーテルの安全性の向上、考案
主な商品 低輪郭PEGカテーテル
会社URL http://www.fidmimedical.com/
沿革 2014年10月 創業
2016年2月 CEOのShahar Millis氏が低輪郭PEGカテーテルの開発を発表

 

メンバー紹介

Lloyd Fishman

Lloyd Fishman
Chairman of the Board
多くの医療機器開発会社で商品の販売、市場調査、事業開発、統括管理を35年以上担当してきた。現在、High Peaks Partnersの社長業務をしつつ、アメリカで商業展開を考えるイスラエル企業へのコンサルタントもしている。ニューヨークのState Universityで学士号、St. John’s Universityでは経営学修士号を取得した。

Shahar Millis

Shahar Millis
CEO
心臓病学や胃腸病学における医療機器の研究開発を10年以上行ってきた。Technion-Israel Institute of Tchnologyで経済学修士号、Ben-Gurion University of Negevで機械工学の学士号を修めている。

Ishay Benuri

Ishay Benuri
Founder & Medical Advisor
小児胃腸病学者としてヘルスケア業界促進に尽力している。Check-Cap社では医療顧問としてX線カプセルの開発を手掛けている。エルサレムで初となるHebrew Universityにあるバイオデザインの課程を卒業。Tel Aviv University’s Sacker School of Medicineにて医学博士号を取得。医療専門雑誌のBMJやJournalで論文も発表している。

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SAKIGAKE編集部

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