ユーザーのニーズとお金- Personify Tomer Czapnik

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溺れている人の行動を解析し、アラームを発するという事業から始まり、チャットボットのSaasを開発しているPersonify社。
今回はCEOであるTomer氏に、中々聞けない「ピポッド」について赤裸々に話していただきました。
 
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(出典:Personify公式サイト

-溺死をなくすサービス→チャットボット作成ツール

どんな経歴と事業について教えてください

元々、市のイスラエル起業家プログラムに参加していました。イスラエルの学生全体から優秀な学生が選抜され事業作りについて学ぶというものです。そしてプログラムの最後にはそれぞれのメンバーに投資をする仕組みです。自分はそのプログラムから起業しました。

最初に始めた事業は溺死を減らす事業です。
通常通り泳いでいる人の動きのパターンを解析し、逆に溺れている人は同じスポットで徐々に沈んでいくという行動パターンのアルゴリズムを開発し、カメラのセンサーに記憶させ溺れている人がいればアラートを管理者に発信するというものです。

しかしこの事業はうまく行きませんでした。
今振り返ると確かに社会的なニーズはあってもそれがお金を払うほどのニーズじゃなかったということです。結果として収益化に苦しみピポッドしました。

現在はユーザーが簡易的にチャットボットを作成できる機械学習を活用したツールを開発しています。

ECやデリバリー産業など様々な産業ごとの、バージョンを開発しており、スタートから3ヶ月で350社に利用して頂いております。

他のサービスとの差別化ポイントとしては、ユーザーの興味を喚起することにフォーカスしたアルゴリズムを開発していることです。できるだけ人間の会話に近いように絵文字なども組み込むなど様々な角度から人間の会話を研究しています。

-ニーズがあってもお金を払うとは限らない。

ピポッドをしたとのことですが、今振り返って「しておけばよかった」ことはなんですか?

もっとプールのお金の潮流について調べるべきでした。スタートアップで重要なのはニーズだといいますが、今回の溺死をなくすプロダクトにニーズはあったとしても、お金を払う人とそのサービスの価値を享受するのが別の人なので、そこをしっかりと理解した上でビジネスモデルを作るべきでした。

ただ今回のプロダクトは上記を満たしているものの新しい壁にぶつかっています。

数年前までならドローンやAIを開発したというだけである程度の顧客を得るかも出来たかもしれませんが、今はただ作るだけでは意味がなく競合との戦い方も重要だと感じています。

そして気付いたことは、若い新しい産業で例えばチャットボットなどの領域で戦うときはアセットや知識がまだ浅い企業が多いので勝ちやすい、またはあえて市場のIT化が遅いところで既存事業をリプレイスすることだと思います。

-起業したら毎日10回自分の事業をピッチする。

「起業して成功したい!」という若者にどんなアドバイスをしますか?

・事業を毎日10回ピッチする。
・お金を払ってくれるユーザーを見つけること。
・自分の会社が大企業になるイメージを持ち続ける。

まず一つ目は何度も繰り返しているうちに自分の考えがシャープになってかつ、誰のニーズを満たしているのかを確認できる。そしてどんどんとその事業が好きになっていく。そうなれば結果もついてくると思います。二つ目はここがなければ事業が続かないのでこれは考えておくべきだと思います。

‐編集部からの一言

はじめに開発していた溺死を防止するサービスからチャットボットという大胆なピポッドにはかなりの勇気がいると思ったのですが、全くその雰囲気はなくもう既に昔の話のことで完全に未練を感じている雰囲気がありませんでした。

失敗を失敗と思わないイスラエルの文化だからこそ挑戦し続けることができるのだと強く感じたインタビューでした。

インタビュイー

Tomer Czapnik

Tomer Czapnik
CEO
IDCという起業家プログラムで起業を体系的に学び、その後数社でインターンをした後そのまま起業。

会社概要

会社名 Personify
拠点 イスラエル
事業内容 溺死をなくすサービスを開発した後ピポッドして現在は個人の興味を喚起することに特化したチャットボット作成ツールを開発している。
会社URL https://personify.ai

インタビューワー

Ryoma
日本でスタートアップにJoin inした後、日本のスタートアップと世界のスタートアップの違いを知るためにイスラエルでインターンをしている大学生。

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WRITER

SAKIGAKE編集部

SAKIGAKE編集部

海外のスタートアップ、テクノロジーに関する最新情報を発信していきます。 海外の起業家たちが、何の課題に目を向け、どんなことを仕掛けようとしているのか。 最新技術だけでなく、未来を創ってきた人や、これから未来を創ろうとしている人の生活・人生もご紹介します。
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