機械学習で詐欺防ぐ!中小ネットショップの利益守る切り札-Signifyd

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中小のオンラインショップが長期的に事業を成長させるためには、なりすまし詐欺や不正決済への対策に割く運営コストの増加は避けては通れないハードルのひとつだ。急増するオンライン詐欺からショップの利益をどう守るのか。機械学習を活用し、オンライン詐欺対策の新たな手法を提示するSignifyd社が開発した詐欺防止ツール「Signifyd」は、成長期のオンラインショップの利益確保のための切り札ともなり得る。

年3600億円にのぼるオンライン詐欺被害

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感謝祭後のブラック・フライデーから始まる年末商戦シーズンは、オンラインショップもかきいれ時だ(大手小売りチェーン・ターゲットの米ワシントンの店舗)
(出典:Wikipedia

偽装したアカウントやメールアドレスを使ったなりすまし詐欺などの不正取引によるネットショップの被害が急増している。BI INTELLIGENCEの調べによると、2014年に米国のオンラインショップが受けた詐欺による損害額は、32億ドル(約3600億円)にのぼり、2013年の23億ドルから約39%もの伸びを見せる急増ぶりだ。(参照:2016年4月20日付BUSINESS INSIDER「Online fraud attacks in the U.S. are growing at an alarming rate」

特に米国では、11月の感謝祭後のブラック・フライデーからサイバー・マンデーを皮切りに本格化する年末商戦シーズンは中小オンラインショップにとってもかき入れ時だが、同時にオンライン詐欺に狙われやすい時期であることも意味する。

中小のネットショップにとっては頭の痛い話だ。とりわけ成長期に入りかけたショップにとって、全体の取引量の増加と比例して不正取引に利益を蝕まれ続けるなら、その後の成長が停滞する課題となりうる。オンライン詐欺への本格的な対策は、事業継続上の待ったなしの課題となっている。

詐欺の推定に機械学習を活用

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米ニューヨーク市のダイヤモンド・ディストリクトを拠点に宝飾品のネット販売を手がける「Imagine Diamonds」はSignifydを導入し、成長を加速させている
(出典:Imagine Diamonds

Signifyd社の詐欺防止ソリューションは、機械学習を用いて過去の膨大な取引データから推定し、アカウントのなりすましや乗っ取り、クレジットカードの盗難による不正購入など、不正が疑われるオーダーに対して事前に出荷にストップをかける仕組みだ。

ブラウザの情報から端末を特定するデバイス・フィンガープリントによる情報も参照される。もっとも、推定の精度は高くとも100%はあり得ない。そこで、予測が外れていた場合、Signifyd社に申請すれば損害額が補償される制度が採用されている。(参照:Signifyd 社公式サイト「HOW IT WORKS」

Signifydの利用には売上金額の1%(完全保証コースの場合)をシステム利用料として支払う必要があるが、(参照:Signifyd 社公式サイト「pricing」不正購入による直接的な減収の可能性や取引を精査しチェックするための間接コストの両面からの最終利益への打撃を織り込むなら、オンラインショップ事業の継続のための「保険」として妥当な利用料とみられる。

Signifyd の導入は、たとえばShopifyなどのオンラインショップテンプレートにプラグインとして組み込むことができ手間なくインストールが可能だ。複雑な設定が必要なく導入できるのも、多くの人手が割けない中小オンラインショップにとっては大きな魅力となるだろう。

会社概要

会社名 Signifyd
CEO Rajesh Ramanand
創業 2011年
拠点 米カリフォルニア州
社員数 51~200人規模
事業内容 オンライン詐欺防止ソリューションの提供
会社URL https://www.signifyd.com
沿革 2011年 創業
2015年6月 Allegis Capitalなどから700万ドルの資金を調達(シリーズA)
2016年2月 Menlo Venturesなどから2000万ドルの資金を調達(シリーズB)
2016年11月 米誌Forbsが選ぶ「The Forbes Fintech 50 For 2016」に選出される(参照:Forbes
2016年12月 同業のThreatMetrixとの協業を発表(参照:Business Wire
(参考:crunchbase

メンバー紹介

Rajesh Ramanand

Rajesh Ramanand
共同創業者・CEO
米ルイジアナ州のテュレーン大卒。米国の物流大手であるFedEx社を経て、PayPal社で新興国の不正取引リスク担当を務めた後、2011年にSignifyd社を創業、CEOとなる。(参考:LinkedIn

Michael Liberty

Michael Liberty
共同創業者・COO
2003年、シカゴ大卒業後、2010年にスタンフォード大経営大学院でMBA取得。自動車保険のGWC Warranty社の最高執行責任者(COO)などを経て、2011年8月からSignifyd社のCOOとなる。(参考:LinkedIn

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SAKIGAKE編集部

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