クラウドソーシングでID詐欺を効果的に駆除-BillGuard

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アメリカでのID詐欺の現状

アメリカではクレジットカードとデビットカードを対象とした詐欺を中心とした、ID詐欺の問題が深刻である。インフォメーションテクノロジー会社、Unisysの調査によると59%のアメリカ人が他人にカードの情報を盗まれて悪用されるのではないかと心配している。

テロまたは戦争に関する心配は47%であり、伝染病に関する心配は34%、毎日の生活の必要経費に関する心配は30%という事実を考えると、59%は驚くべき割合である。

カードの情報は、スーバーマーケットチェーン、デパート、レストラン、ホテル、保険会社、銀行などあらゆるところで盗まれている。アメリカ全土にチェーンをもつディスカウントストア―Targetは2013年11月と12月にかけて店頭で使用された4,000万件に及ぶクレジットカードとデビットカードの番号が盗まれた。

その上7,000万件に及ぶ顧客の氏名、住所、メールアドレス、電話番号などの記録が漏えいした。被害総額は約2億5千万ドルに上った。住宅リフォーム、建材資材、サービスの小売店チェーンであるHome Depotでは、2014年4月から9月にかけて約6,000万枚のカード情報が盗まれ、その被害は20億ドルと推定されている。

BillGuardが創設されるにいたった経路

創始者のYaron Samid氏も2010年にクレジットカードの被害の一人であった。

”私と妻は使った覚えのない$12が何回も引き落とされていることに気が付いたんだ。グーグルで検索してみると、他のカード保持者からも何十件というクレームがされているのがわかった。私達は6か月間被害にあったので72ドルの被害にあった。カード詐欺の犠牲者になったと気が付いたとき本当に頭にきた。” 

しかしこういった事態がおこって、 Samid氏は他の人と問題を起こした不正な引き落としが自分のカードになされた場合に、警告させるようなことはできないかと思った。

BillGuardの仕組み

1.高いレベルの防御
BillGuard とBillGuardの使用者は詐欺行為を見つけると、その詐欺行為者をクラウドソーシングに報告する。BillGuardはその詐欺行為者があなたのカードを使った場合はすぐに警告を出し、不正に使われたお金を取り戻すように手助けをする。

2.引き落とし者の明確化
引き落としをした業者が暗号化されている場合は、BillGuardのコミュニティーで解読した名前を表示する。

3.優先的支払い
カードを使うたびに、BillGuardはあなたがどのような商品、サービスに興味があるのかを記録します。 Gmailの優先受信トレイのようなものです。その商品購入バージョンです。 

4.業者の信頼性の表示
他のBillGuardの使用者達の何人が、ある業者に対して公正なものとして認めているか問題を起こしているかが確認できる。

5. 不正な引き落としの公言
ある業者や詐欺に不正行為を受けた場合に、BillGuardでフラグを付けて他のメンバーに公言できる。

BillGuardの功績

ディスカウントストアTargetでのカード情報漏れの後、BillGuardの使用者は100万件以上の詐欺行為を発見しフラグを付けた。

2013年11月から2014年4月にかけて、BillGuard使用者からの詐欺行為報告は50%も増加した。BillGuardによると、これは急に詐欺行為が増えたわけではなく、BillGuardの使用者がもっと活動的にクラウドソーシングを通じて詐欺行為を報告したためだそうだ。

報告された詐欺行為の中には銀行の防御システムも通り抜けたものもある。こういった功績に対しGoogleは2014年のベストアプリケーションの1つとしてBillGuardを選んだ。ファイナンス系としては、BillGuardはGoogleが選んだ唯一のベストアプリケーションである。

会社概要

会社名 BillGuard
CEO Yaron Samid
創業 2010年
拠点 New York, USA
社員数 11-50人規模
事業内容 パーソナル ファイナンシャル セキュリティー、クラウドソーシング、ビッグデータマイニング、アンチウイルス
会社URL http://www.billguard.com

メンバー紹介

Yaron Samid

Yaron Samid
CEO
Yaron Samid氏はイスラエルで生まれ、家族は有能なエンジニアと数学者であったため、Samid氏がまだ幼児であったときにアメリカに移住することになった。父親がNASAで働いていたときに、息子もエンジニアになることを望んでいた。メリーランド大学エンジニアリングスクールを途中で休学し、イスラエル工科大学へ転入した。しかし、すぐにメリーランドに戻りビジネスで学位を取った。その後ニューヨークの中心のタイムズスクエアにあるPRの会社に会社に入ったが、長く続かず解雇された。Samid氏は解雇の理由について”僕はあまりにもクリエイティブだから首になった”と説明している。しかし“解雇されたその日に僕に最高のことが起こったんだ。”Samid氏は豪語する。”職業欄でForman interactiveという小さなPR会社を見つけて就職したんだ。その後Register.comと名前を変えたのだけど、その会社が上場されて何十億ドルで売れたんだ。” そしてSamid氏はメリーランドに戻り、商品管理会社のBackWebに勤め、そこで3つのスタートアップ企業を立ち上げ輝かしいビジネスマンとなった。

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SAKIGAKE編集部

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