宇宙がすべての人にとってより身近になる?-Accion Systems

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Accion Systems社(以下、Accion社)は宇宙産業のなかでもより高度な衛星サブシステム技術を提供し、高品質ながら安価にすることで多くの人々の宇宙へのアクセスをより容易にすることを目標にしている。現在、彼らが開発しているシステムは従来の小型衛星の操縦性をより良くし、さらに寿命を延ばすことができる。

衛星はなんのために存在するの?

従来、衛星は気象情報に利用されていたが、近年は位置情報(GPS)に利用され、今後は様々な新しい分野での試みとして衛星が利用されるようになるだろう。衛星のシステムが便利になるということは、我々全員の生活も便利になるといっても過言ではないだろう。

衛星を支える小さなチップ

Accion社は2014年に立ち上がったばかりの若い企業だが、すでに宇宙産業で目を見張るような商品を提供している。

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(出典:当社公式ページ

上記の写真のチップが何だかわかるだろうか?

実は、これが彼らの商品だ。この小さいチップが、宇宙開発において大きな手助けをしている。宇宙に打ち上げられる衛星は大きなシステムだが、このチップは衛星システムの一部を構成する独立した小さな単位のシステムとなっている。

多くの人々にとって宇宙が身近な存在になる独自のイオンエンジン

イオンエンジンとは電気推進とよばれる方式を採用したロケットエンジンの一種で、マイクロ波を使って生成したプラズマ状イオンを静電場で加速・噴射することで推力、すなわち物体を動くべき方向に推し進める力を得る。

その推力によって衛星やロケットが宇宙へと飛べるのである。イオンエンジンは最大推力が小さいため、重い物体を運ぶのは難しいものの、比較的少ない燃料で長時間動作させられる特徴をもつため、打ち上げられた後の人工衛星や宇宙探査機の軌道制御に用いられることが多い。

イオンエンジンを搭載したロケットは、推進剤効率を示す尺度である比推力が通常のロケットの10倍以上もあり、また非常に高い速度差が実現可能である。

Accion社のシステムは従来のイオンエンジンよりさらに高機能だ。それは今までになかったイオン性液体推進剤を使うことで安全で、有毒性・爆発性もなしの効率性を実現させている。

この新しいイオン性液体推進剤は大きな電離箱、加圧タンク、かさばるバルブ、および中和用の外部陰極を取り除くことができるため、従来のイオンエンジンよりエネルギーを使わずに、より大きい容積・質量に耐えられるシステムに出来上がった。

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(出典:Accion Systems社公式サイト)

Accion社のシステムもイオンを加速させる電界を使用して推力を生成する。イオンの力がグリッド線の小さな穴をくぐって通り、エンジンのエネルギーが逆方向に働いて宇宙衛星をロケットのように飛ばすことができる。

どんな衛星もサポート

Accion社のシステムはとても小さく独立しているものなので、衛星の形によって、利用する数や配置を自由に置き換えることが可能だ。また、衛星をサポートするために最大200kgまでたえられる。

低価格を実現する秘密の製造工程

これ程、有能なAccion社のシステムが低価格で提供できるのには製造工程に秘密がある。人間の手を必要としない一括された製造工程で低価格の製造が実現できた。なんと一回の製造工程で44個ものエンジンシステムを製造することができるのだ。

低価格を実現させることは宇宙というものが一部の上流階級の人のためではなく、すべての人々にとってより身近な存在となるため、大いに重要なことだ。「より多くの人に宇宙とかかわってほしい」というAccion社の気持ちがうかがえる。

今後Accion社の挑戦は民間企業にとっても、衛星という存在を身近にしてくれることだろう。日本人にとっても宇宙の存在がもっと身近になってくれる日が一日でも早く来てくれれば、と個人的に願っている。

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(出典:当社公式ページ

会社概要

会社名 Action Systems
CEO Natalya Brikner, Steve Casey
創業 2014年
拠点 アメリカ合衆国
社員数 11-50人規模
事業内容 防衛・宇宙
主な商品 電気推進, 衛星サブシステム
会社URL http://www.accion-systems.com
Linked In https://www.linkedin.com/company/accion-systems-inc-

メンバー紹介

Natalya Brikner

Natalya Brikner
PhD・創設者・CEO
マサチューセッツ工科大学で勉強。オーロラフライトサイエンスとガールズロケットクラブに所属。学生時代の2012年にNASAが認める第63回国際航空会議で米国代表の宇宙大使として10人の学生のうちの一人として選ばれる。

Louis Perna Founder

Louis Perna Founder
創設協力者・機械工学代表
同社の前はマサチューセッツ工科大学でARES Corporation、ジェット推進の研究所に所属していた。宇宙工学のエンジニアで現在は商品の製造・開発・研究マネジメント・そして自身も調査と研究を担当している。

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SAKIGAKE編集部

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