ますますひろがるドローンの活躍!農業アプリで土壌管理を最適化-MAVRX Inc.

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広大なアメリカ、広大な農園。限りなく広がる緑の景色は雄大で美しいもの。しかしいざ農作物を細やかに管理するとなると労力、時間そしてコストとの勝負。そこで管理する農地の地形から土壌の状態、リスクマネージメントまで農業を強力にサポートする農業アプリ・MAXIMIZERが登場した。このサービスでは無人飛行航空機・ドローンを活用し、従来型農場管理にはない、最大限に効率性と生産性を引き出す可能性を秘めている。開発、販売、サポートを担うのは米国サンフランシスコに拠点を置くMAVRX社。今回はその技術、サービスの特長と同社の顔を紹介する。

ドローンで農園を高解像度撮影、土壌の状態から必要な肥料まですべて可視化

MAVRX社はドローンと赤外線センサー技術を応用し、ハイレゾリューション(=高解像度)撮影した航空写真と、既存のGoogle航空写真、Google Earth、米国農務省提供の地図画像を重ね合わせ、複合的なデータをクライアントに提供している。この技術のベースは実は1970年代の政府による赤外線撮影技術の開発まで遡る。同社は近年まで高価だった技術を実用化、低コスト化を実現した。すでに同社はサッカーグラウンド2000個分の範囲をデータ化しており、顧客の農場がその範囲内にあれば大小規模にかかわらず対応可能である。このサービスにより、対象クライエントの農場の地形、土壌、水分量など要素別に画像化され、記録され、クライエントは手元のパソコンやスマートデバイスのアプリケーションで、受け取った情報を管理する。同社は自社で撮影用航空機と専用ドローンを所有、運用し、GPSおよびWIFI機能が搭載されたセンサー付き無人飛行機またはトラクターを用い、年間を通してクライエントの要望に応じて撮影をおこなう。また、数種類の画像から、必要なデータを選んでクライエント独自の画像データを作成するカスタマイズも可能にしている。まさしく農家にとって必要な情報を知りたいだけ受け取れる、機動性に優れた技術を提供しているのだ。
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要素に分けて撮影した複数の画像を重ね合わせることができる
(出典:MAVRX公式ページ

最適なケアをベストなタイミングでアドバイスーMAXIMIZER

現在主にコーン、大豆、麦、ワイン用葡萄の生産現場で採用されており、着実に実績をあげているようだ。集められた画像データを用いてScouting(スカウティング)と呼ばれる、収穫時期、収穫量、害虫、水害などのリスク予想を地図上に示すことにより、農園の運営会社やオーナーにとって最適な管理プランを提案する。同時に土壌中の水分量、作物の育成に重要な窒素量、葉緑素の状態を量ることができ、“何の作業を”、“いつ”実施すべきか、より具体的なコンサルティングがおこなわれている。加えて、蓄積した過去データと照らし合わせ、農場のコンディションをきめ細やかに把握できるなど、クライエントにとって低コストでかつ長期的な管理サポートを実現している。また、集められた画像データをもとに、アプリケーションでは起こりうるリスクを示すだけでなく、実際起こった場合の被害金額も算出する機能も備えるなど、実用性に富んだサービスとなっている。伝統的な第一次産業とうイメージがまだ残る農業において、同社が実用化したドローン技術は最新テクノロジーとの融合を推し進め、新たな“農”のかたちとして、産業に飛躍的な活性化をもたらす大いなる担い手となってくれるだろう。
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実際のスカウティング画像 赤点がリスクアラートとして示されている
(出典:MAVRX公式ページ

会社概要

会社名 MAVRX Inc.
CEO Max Bruner
設立年 2013年
拠点 アメリカ合衆国77 Van Ness Ave, Suite 203 San Francisco, CA 94102
社員数 11-50人規模
事業内容 MAXIMIZERの開発 無人飛行機での高解像度撮影 農業エンジニアリング コンサルティング アドバイザリー
主な商品 MAXIMIZER
会社URL https://www.mavrx.co/

メンバー紹介

Max Bruner

Max Bruner
Chief Executive Officer
フォーブス30アンダー30に選出された経歴を持つ。米国政府系対外投資会社、米国エネルギー省での投資アドバイザーを経てMAVRXを共同設立。ケンブリッジ大学にてテクノロジー政策分野で博士号を取得。

Alexey Rostapshov

Alexey Rostapshov
Chief Operating Officer
MAVRX社の共同設立者。テクノロジー系の早期成長型スタートアップ事業開拓の経験を持ち、CEOのMax BrunerとCTOのYuan GaoとはロンドンでのPhDプログラムで出会う。マッキンゼー社での製造、エネルギー、金融分野における戦略コンサルタント職を経て同社を設立。主に農家、栽培家、生物学、ワイン葡萄栽培家を対象にしたビッグデータ分析とロボティックスなどのエンジニアリングを専門とする。ハーバードビジネススクールにてMBA取得。

Yuan Gao

Yuan Gao
Chief Technical Officer
McLaren社での自動車電気系統エンジニア職を経てMAVRXを共同設立。主にドローン自動パイロットシステム、航空画像処理、センサー技術の開発ならびに空撮、空中センサー技術における大容量データ処理システム開発に携わる。専門のメカトロニクスを主軸とした空中輸送機材の開発を担うUniversal Air社を設立、ディレクターも兼任し、ウェブ開発者としても活躍。オックスフォード大学にて理工学修士を取得。

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SAKIGAKE編集部

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