人工知能が自然災害から私達を守る?!-One Concern

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世界各地で起こる自然災害。その脅威を止めることは不可能だが、適切な行動を取り、対策を行えばその被害を最小限に抑えることはできるはず。しかしながら、近年日本で起こった災害からも明らかなように、災害時という異常事態の中で、冷静に情報を分析し、状況を把握して、的確な対応をするのは極めて困難だ。そうした混乱の中でも迅速かつ的確な情報分析を可能にする災害対策プラットフォームを生み出したのが、One Concern社だ。

「災害情報分析の専門家」な人工知能プラットフォーム

One Concern社の開発したプラットフォームは、人工知能により、自然災害発生時の状況を分析し、災害対策に役立つ情報を迅速かつ自動的に提示する。具体的には、まず災害発生時には被災地からのリアルタイムな報告に基づいて被害予測マップを作成。これによって避難所、食料、医療サービスの配備や、政府や自治体からの援助が必要な地域の把握が即座に可能になり、素早い対応につながるというわけだ。そして同プラットフォームでは災害時の対策状況や推定被害額の細やかな報告、更には次なる災害に備えてのシミュレーションも行うことができる。つまりは、災害の被害軽減に関するあらゆる情報を分析する専門家のような役割を自動的にこなしてくれるのである。

災害研究+コンピューターの技術で、注目を集めるスタートアップ

画期的な災害対策プラットフォームを開発したOne Concern社は、スタンフォード大学の卒業生3人が起業したスタートアップだ。創業メンバーの内、地震研究の専門家であるAhmad Wani氏及びコンピューター関連の研究者Nicole Hu氏はForbes誌の選ぶ「30才未満で活躍する30名(Forbes 30 Under 30)」に選出されている。企業としても、米国の公共事業に関連する技術を紹介しているメディア「GovTech」により「注目の5企業」に選ばれている。

災害研究の専門家達から学術的な支援を受け、数々の投資会社からは金銭的な援助を受けながら成長を続けているOne Concern社。同社のプラットフォームはこれまでに40万平方キロメートルに及ぶ地域のマップ化、4100万件の建造物の分析、そして1万回以上の地震のシミュレーションを行うなどの実績を積んできた。
人の命に関わる災害対策の分野にまで人工知能の技術が使われるとは驚きだが、是非とも今後の活躍に期待したい企業だ。

会社概要

会社名 One Concern Inc.
CEO Ahmad Wani
設立年 2015年
拠点 アメリカ合衆国
社員数 2-10人規模
事業内容 災害対策用の人工知能プラットフォームの開発・運用
会社URL http://www.oneconcern.com
沿革 2015年 創業
2015年8月 American Family Venturesを始めとする8社と6名の投資家より社債転換方式にて投資を受ける(金額非公開)。
2016年1月 CEOのAhmad Wani氏とCTOのNicole Hu氏がForbes 30 Under 30に選出される。
2016年7月 社債転換方式による投資を受ける(金額・投資者非公開)。

メンバー紹介

Ahmad Wani

Ahmad Wani
CEO・創業者
スタンフォード大学にて耐震構造学を学ぶ。インドの政府機関での発電所の設計やリスク解析の経験も持つ地震研究者。

Nicole Hu

Nicole Hu
CTO・創業者
インドのECサイト運営会社Flipkartにて数件のプロジェクトに参加した。後にスタンフォード大学に入学し、コンピューターサイエンスを学ぶ。

Timothy Frank

Timothy Frank
創業者
米空軍士官学校では土木環境工学の准教授を務める。スタンフォード大学では建造物の地震被害からの回復について研究を行い、博士号を取得。土木技師、プロジェクトマネージャーとしても活躍し、世界各地で災害対策に携わってきた。

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SAKIGAKE編集部

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海外のスタートアップ、テクノロジーに関する最新情報を発信していきます。 海外の起業家たちが、何の課題に目を向け、どんなことを仕掛けようとしているのか。 最新技術だけでなく、未来を創ってきた人や、これから未来を創ろうとしている人の生活・人生もご紹介します。
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