小型センサーを「はさむだけ」で、各機器の消費電力を可視化-Panoramic Power

CATEGORY: STARTUPS

TAG:

「機器ごとの消費電力量を個別にデータ管理し、節電対策に役立てたい。でも、そのための工事で稼働をストップさせたくない」。このように感じている企業は、業界問わず多くいるのではないだろうか。Panoramic Power社はそんなニーズに応えるべく、簡単に取付可能な「電流センサー」と「ブリッジ(ルーター)」、そしてクラウド型管理ツール「PowerRader」を提供している。

配線部分に電流センサーを「はさむだけ」

PanoramicPower_1
(画像左から)2タイプのクランプ式電流センサーとブリッジ
(出典:Panoramic Power公式ページ

同社の開発した電流センサーは「小型」、「ワイヤレス」、「クランプ式」を特徴としており、特別な工具なし、かつ低コストで設置できるよう設計されている。複数のタイプがあり、電流範囲およびケーブルの太さによって使い分けることが可能だ。
その設置手順は、

  1. 各機器に電気を供給する分電盤のカバーを外し、内部を確認
  2. 測定対象の機器にコネクトしているケーブルに、電流センサーを1個はさむ

以上である。たったこれだけの手順で、製造マシン、空調、照明など、あらゆる機器の電気使用量を計測することが可能となった。大掛かりな工事や電源を落とす必要は一切ない。たとえ電流センサーが数百個あったとしても、設置するのにわずか数時間しかかからないという訳だ。しかも、ケーブルに存在する磁界を利用して自己給電するので、外部電源やバッテリーもいらない非常に扱いやすいセンサーとなっている。

PanoramicPower_2
分電盤の内部。少々見えづらいが、ケーブルに取り付けられているオレンジ色の物体が、電流センサーである
(出典:Panoramic Power公式YOUTUBE

電流センサーを設置した後、分電盤の傍にブリッジを壁などに固定して、インターネットに接続。これにより、ブリッジはWifi経由などで、電流センサーからデータを10秒毎に収集するようになる。一つのブリッジで、最大200個まで一括受信ができるという。

クラウド上の「PowerRadar」でデータ管理・監視

PanoramicPower_3
(出典:Panoramic Power公式ページ
受信されたデータはブリッジ経由で、そのままPowerRadarへ転送される。各機器の消費電力量が数値・グラフ化され、時間ごとの電気使用状況をリアルタイムで確認できるようになる。消費結果のレポート(当日、月間、週間、もしくは四半期)を作成する機能があり、「いつの時間帯、どこの施設で、どの機器が電気を浪費しているか」が一目でわかるシステムとなっている。

PowerRadarには、もう一つ注目すべき点がある。機器の稼働パターンに基づき、就業時間外の電気使用など、想定されていない電力消費量を検知した場合、管理担当者の携帯端末にアラートメールを送信するように設定できるのだ。この機能を搭載させることにより、浪費している場所と原因を瞬時に突き止め、省エネ対策を効率的に進めることができる。さらに、機器の異常も素早く予知したり、検知したりするので、急な稼働停止を防ぐという大きなメリットが存在するのである。

前述の通り、データは全てクラウド上で管理されているため、ウェブブラウザで閲覧可能。スマートフォン・タブレット向けの公式アプリもリリースされている。

電流センサーを配線にはさむだけで、各機器の電力消費量を可視化させるだけでなく、運転状況の監視も請け負うという、画期的なサービスを提供しているPanoramic Power社。今後、エネルギー節約を目指す様々な業界から注目されるのは、間違いないだろう。

会社概要

会社名 Panoramic Power
CEO Yaniv Vardi
設立年 2009年
拠点 アメリカ
社員数 11-50人規模
事業内容 機器ごとの電力消費量の可視化・データ管理
主な商品 Current Sensor・Bridge・PowerRadar
会社URL http://www.panpwr.com/

メンバー紹介

Yaniv Vardi

Yaniv Vardi
CEO
ニュージャージー工科大学にて、経営工学と経営情報システムを専攻し、優秀な成績で卒業。入社前、Sparta Systems社でマネージングディレクターを務め、ヨーロッパ・中東・アフリカ地域において、販売、マーケティング、サービスの向上に努めた。

Adi Shamir

Adi Shamir
CTO(最高技術責任者)・共同設立者
テルアビブ大学で物理学を専攻し、優秀な成績で修士課程を修了。
設立前、AeroScout社でリアルタイム位置情報システム(RTLS)の開発に従事。

Tsafrir Oranski

Tsafrir Oranski
北米エリア事業開発部門 VP
IDC Herzliyaの法学部を卒業。ノースウェスタン大学のケロッグ経営大学院でMBAを取得。入社前、Arcadian Networks社で事業開発部門のVPを務めていた。

TAG

WRITER

SAKIGAKE編集部

SAKIGAKE編集部

海外のスタートアップ、テクノロジーに関する最新情報を発信していきます。 海外の起業家たちが、何の課題に目を向け、どんなことを仕掛けようとしているのか。 最新技術だけでなく、未来を創ってきた人や、これから未来を創ろうとしている人の生活・人生もご紹介します。
MEDIA |  |